尿路感染症
- 排尿時に痛みを感じる
- 尿が出きらずに残っている気がする
- 尿が濁っている
尿路とは、尿が作られて体外に排出されるまでのルート上にある腎臓・膀胱・尿管・尿道のことです。このどこかで細菌感染による炎症が起こることを尿路感染症といいます。多くは尿道の出口から入った細菌が尿路を逆流して感染が起こり、膀胱の炎症を「膀胱炎」、腎盂(じんう)と腎臓まで達すると「腎盂腎炎」と呼びます。
尿検査によって尿路感染症と診断された場合は、抗菌薬を投与して細菌の量を減らし、症状の改善をめざします。
主な疾患
膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎など
性感染症
- 性器や周辺に痛み・かゆみ、
もしくはイボ・水ぶくれがある - 尿をしたときに痛みが出る
- 尿道から膿が出る(男性)、
おりものが増える(女性)
おもに性的接触によって、口・性器などの粘膜や皮膚から感染する疾患のことを総称して性感染症といいます。痛み・かゆみ・発熱などの症状が出るほか、イボ・水ぶくれ・腫れ・発疹など見た目の変化が伴う場合もあります。疾患の種類にもよりますが、放置すると深刻な合併症や不妊の原因になる可能性があります。
感染しても症状が出ないこともあるので、無自覚のままパートナーに感染させてしまうかもしれません。また、妊娠している方が感染すると、母子感染によって赤ちゃんに先天的な症状が出てくることもあります。不安なことや違和感がありましたら、一度検査を受けることが大切です。
主な疾患
梅毒、性器クラミジア感染症、淋菌感染症、HIV感染症など
排尿障害
- 尿が出にくい
- トイレに間に合わず尿がもれる
- 尿を出した後にもれて下着が濡れることがある
排尿障害は大きく2種類に分かれます。1つは膀胱から尿道の出口までスムーズに尿が出ない「排出障害」で、代表的な疾患として前立腺の肥大で尿道が圧迫される「前立腺肥大症」が挙げられます。もう1つは尿をうまくためておけない「畜尿障害」で、尿が少なくても膀胱が収縮して尿を出してしまう「過活動膀胱」などの疾患があります。
治療はそれぞれの症状に合わせて、生活指導や機能的訓練を行う保存的療法や、尿の適切な排出を促す薬物療法などを行います。
薬によってQOL(生活の質)が向上する場合も多いので、尿漏れなどでお悩みの方もお気軽にご相談ください。
主な疾患
前立腺肥大症、過活動膀胱、夜間頻尿、尿失禁など
悪性腫瘍
- 血尿が出る
- 背中に痛みを感じる
- 尿の勢いが弱い
悪性腫瘍とは、いわゆるがんのことで、腎臓・腎盂・尿管・膀胱・前立腺などに起こる可能性があります。年齢を重ねると前立腺がんや腎盂がんが多くなりますが、膀胱がんや腎がんは若年層にもみられます。
泌尿器のがんは、初期のころは自覚症状がほとんどありません。血尿や背中・腰・脇の痛みなどから気づくことが多く、薬物療法や手術が検討されます。検査の結果、より高度な検査や治療が必要と判断した場合は、適切な医療機関をご紹介いたします。
主な疾患
前立腺がん、膀胱がん、腎がんなど
尿路結石症
- 背中や腰の片側に激しい痛みがある
- じっとしていても強い痛みや嘔吐が続く
- 血尿が出る
腎臓から尿道の出口までの尿路に「結石」ができる病気で、腎臓と尿管に多くみられます。
尿に含まれるカルシウムなどの成分が結晶化して、数mm~数cmの石のようにかたまったものが結石です。これが尿路を移動したり、どこかで詰まったりすると、激しい痛みや吐き気、血尿が起こります。
結石の自然な排泄を促す薬物療法、体外からの衝撃波で結石を粉砕する体外衝撃波結石破砕術、尿道から内視鏡を挿入して結石を砕いて除去する経尿道的尿路結石除去術などで治療を行います。
尿路結石症は再発しやすいので、食生活を改善し、水分を十分にとるなど治療後の予防も大切です。
主な疾患
腎結石、尿管結石、膀胱結石など
小児泌尿器科
- 子どもが排尿時に痛がる
- 子どもが頻繁におねしょをする
- 子どものおしっこの回数が多い気がする
子どもに起こりやすい泌尿器系のトラブルとして、男の子の包茎、夜尿症、頻尿などが挙げられます。成長とともに改善されることもありますが、炎症や痛みが出たり、日常生活に支障をきたすような場合はお早めにご相談ください。
当院の院長は県下でも数少ない日本小児泌尿器科学会 専門医であり、あいち小児保健医療総合センターでは数多くの症例に携わってまいりました。先天性の尿路性器疾患をはじめ、豊富な知識と経験を活かして症状の改善に努めます。また、キッズスペースやカプセルトイの設置など、お子さまが楽しく通院できるよう設備も充実しています。
主な疾患
包茎、夜尿症、尿失禁、頻尿など
尿の異常
- 尿に血が混じっている
- 白いものが尿の中に浮いている
- 尿のにおいがきつくなった
尿には身体の不調を表すサインが隠れていることがあります。正常な尿は薄い黄色ですが、色が濃くなったり、茶色・赤・ピンクなど色が変わったりしたら、診察を受けることをおすすめします。このような場合は、体内からの出血や細菌感染による膿が混じっているかもしれません。
泌尿器疾患が原因の可能性もあるので、普段からご自身の尿をチェックして、色やにおいなどに異常があればご来院ください。
主な疾患
血尿、尿潜血、混濁尿など
自費診療(自由診療)
- ED(勃起不全)やAGA(男性型脱毛症)の相談をしたい
- 結婚をきっかけに健康診断を受けたい
当院では保険診療以外に、自費による診療(自由診療)にも対応しております。
具体的にはED、男性更年期、AGAに関する治療のほか、性感染症検査や内分泌ホルモン検査などを行うブライダルチェックがあります。
患者さまのお気持ちやプライバシーに配慮しながら、適切な検査と診療を行います。お気兼ねなく、ご相談ください。
主な疾患
ED、男性更年期、AGA、ブライダルチェックなど
男性更年期
- 動悸やほてりをよく感じるようになった
- イライラしたり、気分が落ち込みやすくなった
- 性欲の衰えや頻尿がある
加齢や生活習慣の影響により、男性ホルモンが減少したり、自律神経が乱れたりすることから起こる心身の症状が男性更年期です。発汗・動悸・ほてり・倦怠感・疲労感などをはじめ、イライラや不安などうつ病に似た症状や、勃起不全や頻尿などの性機能障害が起こります。
軽症の場合はそのままにしてしまう方が多いですが、糖尿病や高血圧、認知症、動脈硬化などの全身疾患につながる可能性もあるので、気になる症状があればご相談ください。
当院では男性ホルモンの増加を促す漢方薬や、注射による「テストステロン補充療法」で症状の改善をめざします。
※症例により自費診療になる場合もございます
主な疾患
加齢性腺機能低下症(LOH症候群)、異常発汗、イライラ・不安などの精神的な症状、頻尿など
各種相談
- カテーテルで導尿しているが難しい
- 尿やお腹の痛みについて、どこに相談していいかわからない
泌尿器科に関するお悩みは、どのようなことでもご相談ください。
たとえば、排尿障害によってご自身やご家族がカテーテルを使われていて取り扱いや管理に悩まれている方は、当院でアドバイスいたします。
また、「尿がいつもと違う」「下腹部が痛いけれど、病院に行ってもいいかわからない」など、トラブルがあればご来院ください。
日本泌尿器科学会 専門医・指導医の院長が、親身になってサポートいたします。
主な疾患
排尿カテーテルに関する相談・管理、そのほかのお悩みなど